インターネットすやすや

嘘ときどき現実、見方により法螺話となるでしょう

首をかしげている犬みたいな

26という数字に大変に思い入れがあって、それはひとえに生まれた日付だからなのだけど、そしてそんな贔屓目を前提でいうと、かわいくないですか。

濁点を天気がいい土曜日の午後のような音で挟んでる機嫌のよい響きも、首をかしげている犬みたいな全体的なフォルムも、肩が触れるようで触れない微妙な関係に見えるつかずはなれずの2つの数字の距離感も、かわいい。あと1つ違っていたら5の2乗でキリッとした数だったのにはみ出してしまっているだめだめ感も……まぁかわいいよね。かわいいでしょう。

26歳になったら小説を書くだろう、って、なぜかなんとなくずっと思っていてもうすぐその歳になる。とか言って、もう15年くらいインターネットにちぎっては投げてきたいろんなものは、事実も嘘も時系列もぐちゃぐちゃで正直いつもフィクションみたいなものだから、すでに書いてるといえるのかもしれない。目の前で起こったこと、考えたことは、文字にした瞬間全部創作になる。尾ひれをつけないと気が済まない。

確か山田詠美だったと思うけど、誰か作家の人が書いてた「ある日起きた瞬間に、ああ今日から書ける、わたしは小説を書ける、と思った」という話がすき。そんな感じでスイッチが入るかもしれないし入らないかもしれない。なんにせよ、そんな魔法が降ってこなくても、とにかくわたしはもうすぐこの(自分比で)奇跡の数字を名前の後ろにつけられるのだ。