インターネットすやすや

嘘ときどき現実、見方により法螺話となるでしょう

指先から星

「もしもし?」

「なにこんな時間に…もう寝てたんだけど」

「うそだぁ、寝てないでしょ」

「寝てたよ」

「だってさっきふぁぼったじゃん、わたしの」

「…さすがですね」

「なめるなよ」

Twitter廃人を?」

「そうそう…って違うよ」

「インターネットの女神に愛された神の子をね」

「インターネットの女神とは」

「うんちょっといまいちだったごめん」

「素直でよろしい」

「インターネットに愛された、にしようかと思ったけど分散型システムが主語になるの微妙かなって思って」

「えー…なんかマジレスありがとう…」

「どうにもならないなら寝たほうがいい」

「何の話?」

「さっきツイートしてたじゃん」

「ちゃんと読んでたの」

「そりゃふぁぼったので」

「もう何もかもだるいです助けて神様」

「がんばれそれが生きるってことだ」

「なにその格言ぽいけど別に全然励まされないせりふ」

「使ってもいいよ」

「『がんばれそれが生きるってことだ』」

「はいはい星つけますよ」

「ふぁぼり返しですねわかります」

「深夜のTwitterの楽しさプライスレス」

「…まだ寝ないよね?長くなるけどぐちゃぐちゃしたこと話してもいい?」

「やだ」

「…冷たい…」

「明日」

「えっ」

「明日また電話して」

「え?」

「1日経ってもまだ話したければ」

「…何時」

「何時でも」

「ええと……はい」

「じゃあね」

「あ、すでに寝るツイートしておられる…」

「ふぁぼっておいて」

「はい…」

「おやすみ、また明日、どこかか電話口で」